3 エビデンスと推奨度のグレード
 我が国ではペースメーカー以外の非薬物療法は欧米に比べ,開発,普及が遅れ,不整脈の非薬物療法に関する我が国におけるエビデンスは少
ない.本ガイドラインでは,まず欧米におけるエビデンスに基づいた資料を調査し,さらにエビデンスの水準を批判的に吟味し,加えて日本における
情報を収集し,それらを班会議において班員および協力員の経験と意見に基づきエビデンスの水準を検討した.以前のACC/AHAガイドライン8)-12)
およびカナダ医師会によるもの13),前回改訂版前後のガイドライン等14)-16)も参考として検討したが,我が国におけるエビデンスの評価が困難なた
め,前回の改訂版に続き今回もエビデンスの水準は表示しなかった.推奨度のグレードについてはカナダ医師会の4段階法も参考として,
ACC/AHAガイドラインに基づき,

 (1) クラスⅠ: 有益であるという根拠があり,適応であることが一般に同意されている
 (2) クラスⅡa:有益であるという意見が多いもの
 (3) クラスⅡb:有益であるという意見が少ないもの
 (4) クラスⅢ: 有益でないまたは有害であり,適応でないことで意見が一致している
に分類し,表示した.
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Ⅰ ガイドラインの背景および考え方 > 3 エビデンスと推奨度のグレード
不整脈の非薬物治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Non-Pharmacotherapy of Cardiac Arrhythmias(JCS 2011)