2 ガイドラインの内容
 本ガイドライン(改訂版)は不整脈に対する各非薬物療法の適応を最新の知見に基づいて提唱するものである.非薬物治療の適応,評価には臨
床心臓電気生理検査が不可欠であるため,初めにその意義と適応を示し,次いで非薬物療法として心臓ペースメーカ,カテーテルアブレーション,
ICD,CRT-Dおよび外科手術の適応について記載した.さらに不整脈ではないが,閉塞性肥大型心筋症に対するペーシング治療および心不全に対
する両室ペーシング(心臓再同期療法)についても言及した.

 なお,小児に対する頻脈性不整脈の非薬物治療は成人におけるそれに比較して症例数が極めて少なく,臨床研究も少ない.したがってエビデン
スに基づいて推奨度のグレードを提唱することは困難であり,小児に対するカテーテルアブレーションおよびICDの適応の多くはその特殊性を勘案し
つつ班員の合意に基づいてグレードを策定・記載した.
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不整脈の非薬物治療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Non-Pharmacotherapy of Cardiac Arrhythmias(JCS 2011)